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『もののけ姫』レビュー|人と自然の業を描く、宮崎駿の到達点
旧作・名作レビュー ・ もののけ姫

『もののけ姫』レビュー|人と自然の業を描く、宮崎駿の到達点

1997年 ・ 全1話 ・ Studio Ghibli

更新: 2026-06-20

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作品情報

もののけ姫

📅 放送時期
1997年夏
📺 話数
1
🎬 形式
MOVIE
⏱ 1話
134
📡 放送状況
完結
📖 原作
オリジナル
🏢 制作会社
Studio Ghibli
🎭 ジャンル
アクション冒険ドラマファンタジー

テーマ・タグ

#哲学#戦争#神話#悪魔#復讐#女性主人公#歴史#男性主人公

作品データ・キャスト

主要キャスト

サンメイン

サン

CV: 石田ゆり子

アシタカメイン

アシタカ

CV: 松田洋治

トキサブ

トキ

CV: 島本須美

乙事主サブ

乙事主

CV: 森繁久彌

ゴンザサブ

ゴンザ

CV: 上條恒彦

カヤサブ

カヤ

CV: 石田ゆり子

ジコ坊サブ

ジコ坊

CV: 小林薫

スタッフ

原作
宮崎駿
監督
宮崎駿

作品データ

原作
オリジナル
放送時期
1997年夏

1997年公開、スタジオジブリ・宮崎駿監督による劇場映画『もののけ姫』は、人と自然の対立という普遍的なテーマをファンタジーの形式で描き、公開当時の日本映画興行記録を塗り替えた歴史的な一本です。上映から約30年が経った今も、その問いかけは色褪せることなく多くの観客を引きつけています。

あらすじ(ネタバレなし)

舞台は室町時代の日本。エミシの里に暮らす若い王子・アシタカは、村を襲った巨大な猪神(タタリ神)と戦い、その腕に死の呪いを受けてしまいます。呪いが体を蝕む前に解呪の方法を探すため、アシタカは掟に従って西へ旅立ちます。

長い旅の末にたどり着いたのは、鉄を産する「タタラ場」と、その周辺に広がる深い森。そこでは、鉄を求めて森を切り拓く人間たちと、土地を守ろうとする山の神獣たちが激しく争っていました。そしてアシタカは、山犬の神・モロに育てられた人間の少女・サンと出会います。人間でありながら人間を憎むサンと、その対立の狭間で「曇りなき眼で見定める」ことを誓うアシタカ——二人の交錯が物語の核心へと向かっていきます。

この作品の魅力

自然と人間、どちらにも正義がある

『もののけ姫』が今も語り継がれる最大の理由は、「善悪を単純に決めない」脚本の誠実さにあります。タタラ場を率いるエボシ御前は森を焼く一方で、社会の底辺に置かれた女性たちに仕事と居場所を与える人物として描かれます。サンは人間を憎みながらも、アシタカとの出会いで揺れ動く。神獣たちもまた、怒りと哀しみを抱えた「命」として描かれます。誰が正しくて誰が間違っているかという答えを宮崎駿は最後まで提示しない——その曖昧さこそが作品の深みを生んでいます。

圧倒的な作画と美術

もののけ姫の制作では、手描きとデジタル処理を組み合わせた当時最先端の手法が取られました。苔むした深い森、タタリ神の呪いが形を変えていく有機的な動き、神獣たちの毛並みの密度——細部まで徹底された作画は制作枚数約14万4000枚にのぼります。背景美術も森・海・山をそれぞれ異なる質感で描き分けており、スクリーンに映し出される映像そのものが一つの美術作品として成立しています。

久石譲の音楽が語る世界

本作の音楽を担当した久石譲は、壮大なオーケストラ楽曲で森と人間の衝突・静寂・哀愁を繊細に表現しています。森の神々が舞う場面に流れる神秘的な旋律、タタラ場の力強い鼓動、そして主題歌「もののけ姫」における米良美一のファルセット——音楽があってこそ完成する世界観であり、サウンドトラックだけで物語の感情が蘇ってくるほどの完成度です。

こんな人におすすめ

  • 環境・自然・開発といったテーマに関心がある方
  • 善悪が単純でない複雑な人物造形を好む方
  • ジブリ作品を改めて深く見直したい大人のアニメファン
  • 日本のファンタジー映画の最高峰を一本だけ選ぶなら何か、と悩んでいる方

まとめ

『もののけ姫』は、自然破壊・共存・人間の業というテーマを、答えを押しつけることなく観客に手渡す映画です。宮崎駿が「子どもに媚びない」と宣言して作り上げたこの133分は、子どもの頃に見ても大人になって見直しても、そのたびに新しい発見をもたらしてくれます。ジブリ作品の中でも特に複雑で重厚なテーマを扱いながら、映像・音楽・物語の三位一体で語り切る——その到達点を、ぜひスクリーンに近い環境で体験してみてください。

もののけ姫 バナー

編集部の感想

みんなの評価・世間の声

「善悪が単純に分けられない」描写が高く評価され、繰り返し見るほど発見がある作品として国内外のファンに長年愛され続けている。

✦ 高く評価されている点

  • 人間と自然のどちらも悪者にしない複雑かつ誠実な脚本
  • 森・神獣・タタラ場の描写に込められた圧倒的な作画密度と美術の精緻さ
  • 久石譲のスコアと米良美一の主題歌が紡ぐ唯一無二の世界観
  • アシタカ・サン・エボシら各キャラクターが抱える背景と動機のリアリティ
  • 公開から30年近く経ても色褪せないテーマの普遍性

⚖ 賛否が分かれる点

  • ±善悪の明確な決着を求める視聴者には結末が消化しきれないと感じる場合がある
  • ±登場人物・勢力が多く、初見では人間関係の把握に時間がかかるとの声もある

◎ こんな人に刺さる

環境・自然・共存といったテーマに関心がある方、複雑な人物造形の物語を好む大人のアニメファン、ジブリ作品を深く掘り下げたい方

※公開されている評価の傾向をまとめたものです

予告編(PV)

編集部スコア

当サイト独自の主観評価

テーマ・メッセージ性
5/5
作画・美術の美しさ
5/5
音楽・サウンドトラック
5/5
キャラクターの深み
5/5
物語のテンポ・構成
4/5
4.8総合 / 5

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よくある質問

Q

監督・公開年・上映時間は?

A

宮崎駿監督、1997年7月12日公開、上映時間は133分です。スタジオジブリ制作で、公開当時の日本映画興行記録(193億円)を更新し、後に『千と千尋の神隠し』に塗り替えられるまで日本映画史上最高記録でした。

Q

子どもでも楽しめる?

A

テーマや描写に深みがあるため、大人が主なターゲットです。人の腕が吹き飛ぶシーンなど激しい描写も含まれ、宮崎駿監督自身「子どもに媚びない作品」と語っています。小学校高学年以上を目安に、親子で一緒に見て感想を話し合うのが理想的です。

Q

原作はある?

A

原作はなく、宮崎駿による完全オリジナル脚本です。「もののけ姫」というタイトルは宮崎が1980年代に構想していた別企画に由来しますが、本作は全く新たに書き下ろされた物語です。

Q

音楽はどんな雰囲気?

A

久石譲が作曲を担当。壮大なオーケストラをベースに、日本的な旋律と力強いリズムを組み合わせた楽曲が特徴です。主題歌「もののけ姫」(歌:米良美一)はファルセットの歌声が印象的で、ストーリーの哀愁と重なります。

Q

英語版(海外版)はある?

A

1997年にディズニーが北米配給権を取得し、著名な脚本家ニール・ゲイマンが英語版の脚本を手掛けました。声優にはビリー・クラダップ、クレア・デーンズ、ミニー・ドライバーら実力派が起用されています。

#ジブリ#宮崎駿#ファンタジー#自然と人間#劇場映画

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